一度組み立てた製品を手直しすることで、英語表記は「rework」。なお、カタカナ表記で検索すると上位に表示されるリワークは「復職」「職場復帰」の意味で、語源は同じだが使われ方が異なる。

ソフトウェアと異なり、物理的な部品で構成されているハードウェアは、その性質上一度作ってしまうと簡単にやり直しが効かない。そのため「部品を基板に自動実装(マウント)した後にテストをしたら半数近い不良が出た」「よく調べたら200ある実装部品のうち1つが不良ロットを引き当ててしまっていた」ということも悲しいながら起こりうる。

そういうときは何百からときには千といった実装済み基板から部品を一つ外しては正しい部品に付け直す……、という作業が発生するのである。なお、仕様がしっかり定まっていない試作品の段階では、リワークしないですむ製品のほうがむしろ珍しい。

また、発売に向けたスケジュールにおいて、製品そのものは輸送に時間がかかるため早めに出荷を行なうが、ソフトウェアは製品が工場から輸送されている間も開発を続けることができる。製品そのものに問題があるわけではないが、最新のファームウェアを適用すればよりお客さまに使いやすくなる、という改善が見込まれる時にも、お客さまへの発送前に全台のファームウェアをアップデートするというリワークを行なうこともある。

もちろん、リワークは行なわないに越したことは無いものの、前述の理由に加えて、ごく稀に工場から出荷して国内に到着したタイミングで問題が発覚し、本来は開発拠点である国内オフィスが数日限定でリワークのための工場と化すことも。

「え、そんなことをしているの?」と思われるかもしれないが、大手メーカーでもリワークは結構行なわれている。メーカーによってはリワーク用の部屋が常設されていることもあるし、なんとリワーク専門の会社すら存在している。ハードウェア業界では非常に重要な役割を担っている。

リワークの範囲はさまざまで、はんだを使った部品の再実装といった深い内容から、ファームウェアのアップデート、マニュアル誤記を修正するシールの添付などさまざま。メーカーはお客様の手元に最高のものを届けるために最後まで確認を欠かさず、頑張っているのだ!

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